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ダンス初心者の皆さんへ——『WHO are YOU?』の振付師が教えてくれたダンスが上達する秘訣

読みもの  2020.12.17公開

9月28日(月)から始まった、アメチャ「WHO are YOU?ダンスオーディション」。審査を通過した動画はシリーズ総計で2,000万回以上再生された『WHO are YOU?』のプロモーションビデオ(ウェブCM動画)に出演できるとあって、たくさんのエントリーがありました。

 

この『WHO are YOU?』のダンスの振り付けを担当されたのが、今回お話をうかがった六車和也さんです。

中学校3年生からダンスを始め、約2年たった高校2年のときには鈴木亜美さんのバックダンサーに。舞台『おそ松さん』や『KING OF PRISM』、西野カナさん、HIKAKIN & SEIKINさんの振り付けも考案した六車さんが、ダンス初心者がダンスを上達するためのとっておきの秘訣を教えてくれました。ダンスが上手くなりたいダンス初心者、必見です……!

※インタビューは、オンラインで実施しました。

お話をうかがった人(この読みものの監修者)|六車和也(むぐるま・かずや)さん

ダンス、振り付け、キャスティング業などを手がける株式会社FunX(ファンクス)代表。『WHO are YOU?』をはじめ、高須クリニックTVCM「ピコ太郎篇(60秒)」や兄弟YoutuberのHIKAKIN&SEIKINなど、考案した振り付けは数知れず。西野カナのコンサートツアーの演出も担当。都内のダンススタジオではダンススクールの講師も務めている。

◎株式会社FunX  https://funx-company.com/

WHO are YOU?(ふーあーゆー?)

謎の毛玉を水で洗って動物に変身させ、「名づけ親のいないペットを自宅に迎え入れる」というエモーショナルな体験ができるサプライズトイとして、2018年5月にイギリスで販売を開始。同年8月に日本に上陸して以来、人気を博しています。

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Ⓒ2018 Moose Toys Ltd.ⒸSEGATOYS

ダンス初心者が上手くなるために必要な「5ステップ」

——まず初めに、「ダンスが上達していく段階」について、教えてください。上達するスピードは個々人の才能やセンスによって変わると思うのですが、そうはいっても、いきなり0が100にはなりませんよね……? どんなステップを踏んで上達していくのか、その構造が知りたいです。

六車先生 ステップ1は、音楽を楽しむことです。世の中には音楽なしのダンスもありますし、私自身も音楽なしで踊れるんですが、今回のテーマ「ダンス初心者の上達」に沿うと音楽ありきのダンスが基本になるので、まずは自分が好きな音楽——テンションが上がったりダンスをしたくなったりする楽曲を見つけてほしいです。

——好きな音楽を見つけたあとのステップ2は、練習ですか?

六車先生 いえ、違います。「日常生活にリズム感を染み込ませること」がステップ2です。

——日常生活にリズム感を染み込ませる?

六車先生 たまに、音楽を聴きながらステップを踏み、首を振っている人がいますよね? あれです。

一昔前に比べると、今の日本はSpotifyやiTunesなど、音楽に触れやすい環境が整っています。音楽を聞きながら、リズムをとる。この行動を自然と行っているような状態を目指してほしいです。

ダンスをする前に、ベースとして日常生活の中にリズム感を染み込ませていくと、音楽を聴いてダンスをする=表現をすることも自然にするようになってくるんです。例えば、信号待ちをしているときにステップを踏んでいたり、ランニングマン(ダンスステップの一つ)をしたり。いかに習慣化するか、ということだと思います。

——とはいっても、物事の習慣化はハードルが高いような気もします。日常生活の中にリズム感を染み込ませるために、具体的どのような行動をとればよいのでしょうか?

六車先生 これは一例ですが、今はYouTubeにダンス動画がたくさんあるので、それを毎日見ていれば、少しずつ、音楽×ダンスのある生活が日常になるかもしれません。特に今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、「先生から直接指導を受ける」より「ダンス動画を見て覚える」方が圧倒的に多いと思うんです。動画は移動中にも閲覧できて反復もできので、ダンスをより身近な存在にできる手段といえるでしょう。

ただ、注意しなければならないのは、ダンス動画は一方通行だということ。離脱しようと思えば、すぐに離脱ができます。一方、リアルで「先生から直接指導を受ける」ことには、双方向性があり、スクールなどはなかば強制的に習慣化されますよね。コミュニケーション面でも、直接体を触りながら細かな部分の深掘りやアドバイスができるし、意思疎通の深さも格段に違う。そして、周囲に他の生徒たちがいるので、モチベーションも上がります。「自分も負けてられないな」、「あの人の技、真似できないかな」といった感情も湧いてきますし。

ダンスのリアルな空気感は、なかなか動画では出せないです。そういった“リアルならでは”の要素を集めていくと、習慣化や学習効果、スキルの向上は圧倒的に「先生から直接指導を受ける」方が高いですね。

——ステップ1、ステップ2を経たあとのステップ3は、基礎の習得でしょうか?

六車先生 体幹(たいかん)とアイソレーション。この2つの基礎を学び、鍛え、体を細かく使えるようにするのが、ステップ3です。体幹はその名のとおり、体の幹(みき)にあたる部分ですね。ダンスに限った話ではなく、あらゆるスポーツで体幹は重要です。アイソレーションとは、体の各部位を単独で動かすトレーニングや技術のことで、どんなジャンルのダンスでも活用できる要素になります。

体幹とアイソレーションを深く学んで鍛えていけば体の動かし方のレパートリーが増え、ダンスの選択肢も増えるでしょう。

——体幹は、サッカーの長友佑都選手の『長友佑都体幹トレーニング20』が“はしり”だったような気がします。ダンスでも、やはり体幹は重要なんですね。

六車先生 基礎がある程度身についたら、ステップ4です。ミュージックビデオなどの教材や楽曲を見て振り付けを覚え、練習に練習を重ねてください。好きな楽曲を丸っと一つ覚えて、振り付け一つ一つを体に染み込ませていかないと、上達しません。そして最後のステップ5が、表情や感情の表現を身につける、です。

まとめると、「ステップ1:音楽を楽しむ」→「ステップ2:日常生活にリズム感を染み込ませる」→「ステップ3:体幹とアイソレーションの学習・鍛練」→「ステップ4:振り付けを覚え、練習に練習を重ねる」→「ステップ5:表情や感情の表現を身につける」となります。

ダンス初心者は、「振り付けが覚えやすい楽曲」を選んでみよう

六車先生 ……と、ここまでダンスが上達するステップについて順を追って話してきましたが、ダンスは型にはめるものでも、はまるものないので、振り付けから入るのもよし、アイソレーションから入るのもよし、です。こう言うと、元も子もないのですが(笑)。

ダンサーとして上手くなりたいのなら、ステップに沿ってやった方がいいです。趣味や遊びの延長であれば、自由に自分なりのカリキュラムを組み立てて好きなようにダンスをしてみるのも、上達の一つのルートだと思いますね。

本当にダンスって、自由なんですよ。最近はジャンルの壁もなくなって、ボーダーレスになっていますし。ヒップホップとジャズとバレエを組み合わせて独創的なダンスをつくるのも全然ありです。

——ダンスがしやすい楽曲はあるのでしょうか? 特徴とともに教えてほしいです。

六車先生 韓国のアーティストの楽曲は、覚えやすいです。今だと、BTS(防弾少年団)の『Dynamite』とか。日本だと、少し古いかもしれませんがDA PUMPの『USA』、女性だとNiziUの楽曲がおすすめです。

「ダンスがしやすい楽曲」の解釈ではなく、「振り付けが覚えやすいかどうか=キャッチーであること」が重要です。一時期、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの『R.Y.U.S.E.I.』のランニングマンが流行りましたが、まさにキャッチーでしたよね。みんなが真似をしていました。

真似しやすいキャッチーな振り付けは、ダンス初心者が取っつきやすいと思います。難しすぎると挫折するので、簡単でカッコいいものを選びましょう。最初から無理にハードルを上げる必要はありません。

——ダンス初心者が取っつきやすいジャンルはありますか?

六車先生 そもそもなんですが、現在(いま)ってダンスを2つに大別すると、ヒップホップとジャズに分かれます。バックダンサーを目指すのなら前者、アーティスティックで美しくきれいなダンスをしたい、舞台とかミュージカルに出たいのなら後者を選ぶとよいでしょう。自分がどういう踊りが好きで、将来どんなダンスを極めたいのか明確にした上で入り口を決めてください。ちなみに、先ほど挙げたBTSはヒップホップですね。

とはいっても、1つのジャンルに絞ったところで、結局、いろいろなジャンルとその道のプロと出会うんですよね、ダンスは。いろいろなジャンルに触れて1周して帰ってくるというか……。その結果、「自分のジャンル」ができるんです。

ダンス初心者が“壁”に直面したときの乗り越え方

——ダンスから学べることには、どんなものがありますか?

六車先生 ダンスは型にハマらないので、発想が自由で豊かになります。育ち盛りの子どもたちを見ていると、これはとても強く感じますね。あと、ダンスをやっていると世代を超えて年上・年下の人と話す機会が増えるため、コミュニケーション能力も高くなると思います。そして、この延長になりますが、ライフスタイルや考え方が異なる人と触れ合うので、表現力に幅が出るというか。

個人的な経験では、ダンスをやる前、すごい引っ込み思案だったんです。けれども、ダンスを始めたことで人前に出れるようになり、恥ずかしさも感じなくなりました。むしろ、人前に出ることが好きになりましたよね(笑)。発表の場があるので、ダンスは特にそうなりやすいような気がします。

——どんなスポーツでも一度は壁にぶち当たります。ダンス初心者が乗り越えなければならない壁について、教えてください。

六車先生 ダンスの壁って、2つあると思っています。

最初の壁は、レッスンが面倒になること。これはいつかやって来る病(やまい)ですね。子どもだったら親が連れて行けばいいのですが、多くの社会人の場合、労働があるので、仕事が忙しくなって優先順位が下がり、気がつけばダンスをやめていた……なんてケースもあります。

乗り越え方ですが、子どもの場合はご褒美をあげることと、両親が支えてあげることです。レッスンが終わったあと、おいしいご飯屋さんに連れて行って、「今日もレッスン、ご苦労さま」と伝え、ごちそうする。これは一例ですが、子どもに対しては回りくどいことはせず、労いと共感の時間をつくってあげると、◎ですね。

大人の場合も似たような部分があります。それは、「レッスンが終わった後のご褒美」の設定と、仲間との連帯ですね。例えば、レッスン後には定期的に食事の場を設けて、「今日のレッスンきつかったけど、いい汗かけたよね」と語れる相手を見つけることも大切ですし、「この仲間がいるのなら、一緒に頑張れる」というモチベーションをつくるのも、大切です。

子どもも大人も共通なのは、楽しみながらダンスをすることですね。ダンスをする楽しさを見つけられたら、大半の壁は乗り超えられます。

——一緒に頑張れる仲間を見つける、仕事を楽しむ。これは、仕事でも当てはまるかもしれませんね。

もう1つの壁は、「いくら頑張っても前に進まない、進めない」という、分厚い壁。ダンスをめちゃくちゃ頑張っていても、前進していないように感じるんです。そういうときって大概、気張って「自分、自分」になっているんですよね。「自分、もっと頑張らなきゃ。もっと上手くならなくちゃ」って思いすぎていて、自分しか見えていない。

そんなときは、ちょっと力を抜いて、周りを俯瞰(ふかん)してほしいんです。先生を、自分より上手い人を、自分より下手な人を見る。そうすると、「やっぱり、すごい上手だな」、「下手だけど、魅力的」という風に、発見があるんですよ。

このとき、その発見を自分のダンスに取り入れてみてください。すると、自分にしかできないオリジナルダンスがまた生まれて、小さな進歩が生まれます。やっぱり、自分のオリジナルダンスができたときって、何歳になってもうれしいんですよね。自分だけの発見というか。そのうれしさが心に余裕を生み、壁を乗り越える手助けをしてくれるはずです。

私は中学校3年生からダンスを始め、高校生2年の頃に鈴木亜美さんのバックダンサーになりました。ダンスでいくつもの壁と対峙して、やめたくなるときや逃げたくなるときもあるかもしれませんが、夢と目標に向かって毎日努力し続ければ、必ず明るい未来が拓(ひら)けます。まさに「継続は力なり」、ですね。

「WHO are YOU?ダンスオーディション」結果発表!(後日追記)

『WHO are YOU?』のプロモーションビデオに出演できたのは……?

この読みものを書いた人

株式会社セガトイズ Amazing MEIJIN Channel 公式

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